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Date: Sat, 9 Jan 2021 20:52:42 +0900
From: 鈴木歯科 
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Subject: [PHNetwork:001242] コロナワクチンの具体的接種について
To: publichealthnetwork@umin.ac.jp (PHNetwork)  ,tsuzuki@dental.email.ne.jp
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鈴木俊夫@鈴木歯科医院@名古屋市です


武末先生のご厚意で、配信させていただきます。

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中津市地域包括・緩和ケア推進審議監 武末です


下記の資料は市町村がそれぞれのパラメーターを入れれば、新型コロナウイルスワクチンの接種のためにどのくらいの業務量が必要かを算定できるようになっているのでご活用ください。


接種をいかに効率的にできても「接種後の経過観察」をおろそかにすると、いくら良いワクチンでも接種することは良くないことになってしまいます。
また短期間で接種しないとワクチンでできた抗体が次々に消えてしまって、ネバーエンディングせぇっしゅー状態になるかも知れません。


新型コロナ 感染後の免疫 8か月間は持続 米研究グループが発表
2021年1月9日 11時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805651000.html




◎ 新型コロナウイルスワクチンの接種を短期間で行う必要性について

(公衆衛生上の観点から)・・・・現状では判断できない不確実性
・ ワクチン接種については、既に海外での実績が報告されており感染対策としての効果が期待されるため公衆衛生上はできるだけ早期に接種することが必要
・ イギリスで発見された変異種が国内でも確認されており蔓延することは時間の問題で、ワクチンの接種など感染力の増大(1.7倍)に対応するさらなる対策は、感染の流行状態を現状のレベル、あるいはそれ以下に維持するためには必要
・ 海外と比べて日本における感染者数は著しく少なく、ワクチンの接種をせずに現状を維持できればよいが変異種による急激な感染拡大を招く可能性は高い
・ 変異種は、これまで感染が少ないと思われていた10歳代の感染者数が増えているとの報告もあり、これまでとはことなる流行状況が生じる懸念がある

(社会的な要請)・・・・現状で確実なこと
・ 1年以上のおよぶ長期の感染症対策に多くの市民が疲弊していることから、ワクチン接種により感染を予防できないとしても、重要化予防や死亡率の低下による恐怖や不安の解消につながることが期待される
・ 経済活動の観点からも、現状のように活動を再開すれば感染の流行がはじまり、すぐに活動の自粛にもどるということを繰りかえしていけば失業や倒産などの取り返しの付かない打撃となる

(ワクチン接種の業務の観点から)・・・・おおむね起きると予測されること
・ ファイザー社のワクチンだけでも理論上は最も効率的に接種して、接種開始から終了までに5か月の時間を要する
・ 現実的には7〜8ヵ月かかると思われるため、さらに早期に接種する体制を整えなければ接種が1通り終わるまでに1年以上かかることもあり得る
・ 現在のところ感染した人の抗体は最短で3ヶ月、最長で8ヵ月といわれており接種が遅れれば免疫を接種終了まで維持できない可能性もある。そのため免疫を維持するために常にワクチンの接種を繰り返し行う状況が数年間続くことも懸念される
・ またファイザー社のワクチンのあと、モデルナ社やアストラゼネカ社のワクチンが薬事承認されれば、異なる種類のワクチンをひとつの会場で接種をすることは認められていないため、より多くの接種会場やスタッフが必要となり、さらに三社のワクチン接種が交錯して収拾が付かなくなることが懸念される



  ◎ Subject: [CNK:026771] 歯科医師によるワクチン接種はできるのか?


    CNKのみなさん あけましておめでとうございます
    中津市地域包括・緩和ケア推進審議監 武末です
    今年初の投稿です。今年もどうぞよろしくお願いします。
    さて前回の投稿からずいぶんと時間があいてしまいましたが、それは新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の対応に追われていたからです。


    市町村が実施する新型コロナウイルスワクチンの接種に求められているのは、最大で全市民の半数が接種を希望すると想定して、それを5ヵ月で行うことです。
    そこで今公表されている情報を元にどの様な業務量になるかを試算してみました。 

    ★ 結論から言えば、とても大変です。
    〇 一週間で平均4.4ロット(4,260回分)を接種する必要があり、その状態が最低5ヶ月間、2月あるいは3月から8月まで続く。
    〇 中津市の医師は180人、70診療所、10病院で、通常医療の維持だけでも、とても大変な状態です。
    通常医療と新型コロナウイルス感染症の診療を行いながらワクチンの接種を5ヵ月間も続けるわけですから、いま以上に地域医療がひっ迫するような気もします。
    ファイザーのワクチン接種だけでもこのような感じですから、モデルナやアストラゼネカのワクチンが出てくれば、ファイザーの2回目と、モデルナの1回目、あるいはアストラゼネカの1回目が交錯し、ワクチンの種類毎に会場を設置する必要が生じて、そのマネジメントも必要です。
    接種は2分で行うとしても、接種後の観察は30分間行う必要があり、いわゆる「三密」を回避しながら「状態の観察」をする場所を設置することも大きな課題となります。


    地域医療のひっ迫しないように進めるとすれば、医師の指示のもとでワクチン接種行為については市町村の保健師、あるいはPCR検査のように歯科医師による接種なども検討が必要かと思います。
    保健師によるワクチン接種は、過去に集団接種の際に行われたことがあるそうなのですが、、、、
    では、PCR検査のように歯科医師による接種はできるのかな?


    ★ できるとしたらみなさんはどのように思われますか?

    〇 ファイザーのワクチン接種に必要な業務量について(イメージ)
    前提条件
    ・ 市民の半数である4万2千人に対して5ヵ月間で接種する
    ・ 1人に対して21日間隔で2回の接種が必要
    ・ 接種に必要な時間は、1人当り2分間かかると仮定すると、のべ140時間/週
    ・ 接種には1人2分かかると仮定すれば、1会場で1人の医師が2時間従事するとして最大60人に接種
    ・ 975接種を最小ロットとし、それを10日間で接種しなければならない
    ★ ワクチン供給の最小ロットから見た積算(イメージ)
    最小ロット975接種/60接種(2時間の回数)=16人/2時間で、のべ32時間・・・① 

    つまり、16人の医師が2時間ずつ10日以内で接種する
    ★ 必要接種回数から見た積算(イメージ)
    5か月で接種に必要な時間は、のべ140時間/週・・・②
    ①と②より、一週間で平均4.4ロット(4,260回分)を接種する必要があり、その状態が最低5ヶ月間、2月から8月まで続く
    〇 超低温冷凍庫(-70℃対応ディープフリーザー)の市町村割りあて分について
    ・ 国による超低温冷凍庫の確保予定量が10,000台で、国で一括購入して市町村に無償譲渡する。
    ・ 医療関係者向けの超低温冷凍庫については、これとは別に国が大分県に対して7台が割り当てたようです。
    ・ 中津市の割り当て
    2月中旬 日本フリーザー CVF-78HC(35L)
    ファイザー社製ワクチン12箱(3000回分)収納可?
    https://www.nihon-freezer.co.jp/products/tank3.html
    3月中  EBAC
    UD-80W74NF(74L)
    ファイザー社製ワクチンが24箱(6000回分:1箱250回分)収納可
    http://www.ebac.co.jp/products/p2010/
    4月中  EBAC UD-80W74NF(74L)
    5月中  EBAC UD-80W74NF(74L)
    6月中  EBAC UD-80W74NF(74L) 2台
    これらから中津市に必要なワクチン接種体制を推測します。

    ・ 中津市のワクチンの保存可能容量は
    2月中旬.............. 3,000回分
    3月中.................. 9,000回分
    4月中................ 15,000回分
    5月中 ............... 21,000回分
    6月中................ 33,000回分

    〇 84,000回の接種を5ヵ月間(150日あるいは、102日:土日祝日を除く)で行うとして下記のようになります。
    84,000回÷ 150日×560回/日
    84,000回÷ 102日×824回/日
    3,920回/週
    15,600回/月 

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