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Date: Tue, 18 Feb 2020 01:14:00 +0900
From: 掛園 浩 
Reply-To: publichealthnetwork@umin.ac.jp
Subject: [PHNetwork:001052] むし歯予防にフッ素洗口の推進を!
To: publichealthnetwork@umin.ac.jp (PHNetwork)
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佐賀県の掛園です。

むし歯予防にフッ素洗口の推進を!

 とある保育園で、むし歯予防のために長年行われていたフッ素洗口が来年度から中
止になるという話がありました。保護者の一部の人がフッ素洗口は身体に悪い影響を
与えるという理由からだそうです。しかし、むし歯予防に使われるフッ素の量で、今
までに身体に害があったという正式な報告例は一例もありません。
 北海道だったと思いますが、以前、幼児にフッ素塗布を行ったらアレルギーが出た
と報告したとある歯科医師がいましたが、その幼児の個人名を明らかにしなかったの
で、虚偽だったと思われます。

 フッ素洗口とは別ですが、数年前、WHO(世界保健機関)の勧告に従って、日本で
も子宮頸がんの原因であるヒトパピローマーウイルスの予防接種をしようとした所、
予防接種の副作用で障害が生じた人の映像が放映されましたが、これもとある医師に
よる虚偽の報告だったようです。

 保育園で、WHOの勧告に従って、フッ素洗口(0.05%毎日法)を実施すれば、実施
する前に比べてむし歯は半分以下に減る事がわかています。むし歯は口腔内の細菌が
砂糖を材料に酸(有機酸)を作るために歯が溶け出します。砂糖を摂取してから3分
後に歯が溶け始めるので、食事の後に歯磨きしても汚れが落ちるだけで溶けた部分は
元には戻りません。しかし、フッ素があると、溶けた部分を元の状態に戻す事(再石
灰化)が出来るので むし歯が防げるのです。野生の犬や猫がむし歯にならないのは
砂糖を食べないからです。

 人類を苦しめていた病気に「むし歯」があります。歯科の道具がなかった時代は
「むし歯」は大変な苦痛を伴っていました。この病気を克服するため、1945年アメリ
カのグランドラピッツ市で世界で初めて水道水にフッ素を添加しました。これにより
この地区では、むし歯が激減して、今では「むし歯」という病気をほぼ克服していま
す。

 昔の日本は「結核」で命を落としていました。しかし、結核のワクチンを接種する
事で、今では「結核」は、ほぼ克服出来ています。ワクチンが普及する前は、ワクチ
ンを接種したら身体に害があると唱える人もいました。そんないい加減な人の意見を
取り入れて結核のワクチンを実施していなかったのならば、日本人の死因のトップは
今でも「結核」になっていた事でしょう。

 フッ素洗口に害があるという人は、公の場で正式に発表してもらいたい。科学的根
拠もなく「害」を唱える人は、「他の人が健康的に生きる権利」を阻害する行為で
す。佐賀県は十数年前までは全国でもっともむし歯が多い県でしたが、フッ素洗口の
導入で、今では全国でもっともむし歯が少ないグループになっています。フッ素洗口
を推進してむし歯という病気を克服しましょう。むし歯予防のフッ素は人類の英知か
ら生まれました。

〒849-1321
鹿島市古枝甲336の1
掛園 浩(53)
歯科医師
0954-63-7118